Interview with HOODED MENACE - Lasse Pyykko Dec 2012


HOODED MENACE

フィンランド産デス・スラッシュメタルバンド、PHLEGETHONのメンバーであったLasseが2007年に結成。ファーストアルバム “Fulfill the Curse”をアメリカのRazorback recordsからリリース。ディープなデスヴォーカルとスローでメロディ豊かなリフによるドゥーム・デスメタルをプレイ。
2010年にセカンドアルバム、”Never Cross the Dead”がリリースされるとファースト以上の楽曲のクオリティの高さで世界中のドゥーム・デスメタルファンの度肝を抜いた。限定ヴァイナルレコード音源も予約段階で売切などアナログコレクターの蒐集欲を刺激し、またビジュアル面でも映画 Blind Deadに出てくるゾンビのテンプル騎士団をイメージとして使った事も話題に。

2012年にはアメリカのRELAPSE Recordsから待望のサードアルバムをリリースし今、世界でもっとも熱くて遅いバンドとして注目を集めている。バンドメンバーでリーダーのLasseにインタビューしてみました。


ヘロー Lasse. Moi! (フィンランド語でこんにちは)
ついにサードアルバム “Effigies of Evil” がRelapse Recordsから出ましたが反応はどうでしょうか?

Moi !! 反応はとってもポジティブだよ。みんなが気に入ってくれたみたいで凄くハッピーだよ。

どのくらいレコーディングに費やしました? 機材はセカンドアルバム “Never Cross the dead” と一緒ですか?

2011年の冬からレコーディングを開始して2012年の春には全てをレコードレーベルに送る用意が出来た。ドラム以外は全て自分たちの機材 (Horrisound Studios) を使用して録音したから焦る必要はなかった。
ドラムは私たちのホームタウンであるJoensuuの郊外の森の中にある、出来たばかりのSF soundというプロフェッショナルな機材が揃ったスタジオで録った。今回もサウンドエンジニアのMikko Saastamoinenが録音・ミキシング・マスタリングをやってくれた。このアルバムではいくつか違った録音方法を試してみた結果、これまでにないヘヴィな、聞いたこともない重苦しさと深さに仕上がったよ。

はい、初めて聴いた瞬間にセカンドアルバム以上のヘヴィなサウンドだ!と思いました。
HOODED MENACEはデスメタルよりはドゥームでドゥームよりはデスメタルですよね。自分たちの音楽ジャンルはなんだと思っていますか?

まあ、シンプルに death/doomです。


これは凄く個人的な質問ですがLasseは1988年からPHLEGETHONをやってましたが、バンドが解散した1996年ぐらいから完全に音楽シーンから遠ざかって2006年ぐらいからまた戻ってきましたよね。その間、音楽からは完全に遠ざかっていたのですか? また音楽シーンに戻って来た動機はなんでしょうか?

PHLEGETHONは’92年に解散。その後、’95年に私とギターのSaku (オリジナルギターのJuhaの変わりとして)とで個人的な楽しみでいくつかの曲をレコーディングしたりした。それは初期のPHLEGETHONのようではなかったけどわけあってそれをPHLEGETHON名義で”Promo ’95”とした発表した。で、その後またバンドは解散したんだ。
’92年から’97年ほどまで、私はPHLEGETHONのメンバーだったTeemuとJussiと音楽(メタルではない)を演奏したりして。その後は少しの作曲程度で友達といくつかのローカルバンドでジャムをしたりして遊ぶ程度でした。もう大きな野心やクリエティブなものはなく音楽制作はただのフラストレーションだった。そこで私はヴィジュアルアートを学びに学校に通い次に何かが起こるまで絵画に没頭しました。
で、2005年くらいにまたメタルにスパークするものを見つけたんだ。古いお気に入りのメタルレコードの中から92年以降、逃していたものをいろいろ見つけた。なぜまたメタルに夢中になったのかは自分でも謎なんだけど音楽がまた戻って来た。もう一度メタルヘッドに、っていうかいつもメタルヘッドだった? 
とにかくメタルが再燃して作曲に夢中になった。ハードディスクは新しいPHLEGETHONの曲で一杯になり、次にVACANT COFIFINS (Lasseのもう1つのバンド) の曲、そしてHOODED MENACEの曲だ。

なるほど。まるで記憶喪失になった人間が記憶をとりもどしたようですねw
さて、80年代後期から90年代初期、フィンランドには多数の良質のバンドが活動していましたね。DISGRACE, XYSMA, BEHERIT, IMPALED NAZARENE, SENTENCED, COVULSE, ABHORRENCEなどなど。 そして PHLEGETHON。その当時のフィンランドのアンダーグラウンドシーンはどうでしたか?

そうだね、当時のフィンランドには多数の、それでいてみな個性的なバンドが活動していた。ある意味、スウェーデンで起こっていた事より面白かった。でも、スウェーデンにはNIHILIST/ENTOMBED, DISMEMBERのような非常に重要で影響力のあるバンドがいたんだけど。 
‘88年にPHLEGETHONを結成したその時、僕らは若くて14-5歳だった。世界的なアンダーグラウンドシーンに入っていく事はとっても刺激的だった。地元やフィンランドの中のアンダーグラウンドな連中の事は知らなくて一番最初に貰った手紙はスウェーデンからだった。
フィンランドにはださいスピードメタルバンドしかいないと思っていて最初のデモ音源はフィンランドではプロモートしなかったんだけど。でもすぐにフィンランドにもFUNEBRA, ABHORRENCE, DISGRACE, XYSMAみたいなバンドがいるって知った。彼らは私たちよりも全然ブルータルだった。けど、私らはオリジナリティーある良質のデス・スラッシュメタルをやりたくてブルータルさにはこだわらなかった。


その頃、ライブはよくやったのですか? ほとんどのライブはやはりHelsinkiでしたか?

10回ぐらいライブをやった。 そのほとんどは私たちの地元 JoensuuでしたがRaahe, Kauhajoki, KuopioそしてNokiaなんかで、初期フィンランドでは重要でそしてエクストリームだったXYSMA, AMORPHIS, BEHERIT, FUNEBRE, SENTENCED, DEMIGODなんかと一緒にやりました。
1回、JoensuuでのライブでノルウェーのOLD FUNERAL、スウェーデンのAFFLICTEDと一緒にやったよ。Teemuが彼らとコンタクトをとったんだと思うんだけどその頃、世間知らずで内気な10代だったから彼らとほとんど話さなかったのを憶えています。それは他のフィンランドのバンドへも一緒で私たちはあまり話さなかった。


日本のドゥームデス、COFFINSと2012年の5月にOuluとHelsinkiでライブやりましたよね。どうでしたか? 何か面白い出来事でもありましたか?

最高だった! 私たちの演奏はベストではなかったけどCOFFINSと一緒に出来て最高だったし彼らに会えて嬉しかった。いい人達でした。特にイカれた事はなかったけどまた一緒にツアーをしたいバンドです。音楽もMade in Hellだし。オープニングアクトはフィンランドのSOLTHUSってバンドで彼らもナイスな連中だよ。

COFFINSの事はどうですか? 他にも日本の知っているバンドはいますか?

COFFINS rule!  間違いなくベストなデス・ドゥームメタルバンドの1つ。彼らのRelapseから出るニューアルバムが楽しみだよ。他のキラーなデス・ドゥームメタルバンドはANATOMIAだ。彼らのニューアルバムはマジで悶絶だよ。古いバンドならSIGHやTRANSGRESSORが日本のバンドだって憶えている。たぶんどっちのバンドもPHLEGETHON時代にコンタクトした事あるよ。


HOODED MENACEのスプリット音源はあっという間に売り切れてしましまうが、そういった音源を1枚にまとめて再発するって予定はないのですか?

チェコのDoomentiaが限定廃盤音源をCDにまとめて出す予定です。


これはもうお決まりの質問になると思いますが映画 “Blind Dead” (邦題 エル・ゾンビ) から多大な影響を受けてますよね?

もちろん。“Blind Dead”からは気味悪いあの雰囲気からたくさん影響を受けている。あの映画のような薄気味悪さを私たちの音楽の中でも感じさせられたら良いと思ってます。他にはハマーや古いヨーロッパのホラー映画からインスパイアされている。いくつかの曲はある映画をベースに創られていたりします。

オススメのホラー映画は?

子供の頃みて育ったお気に入りは定番だけど、バッドテイスト、死霊のはらわた、ゾンビ、エルム街の悪夢、悪魔の毒毒モンスター、ハロウィン、悪魔のサンタクロースなんかかな。ビヨンド、地獄の門、魔女狩り将軍、悪魔の墓場、サスペリアなんかもお気に入りです。やっぱり70s/80sモノが好きです。

今後の予定は?

さっき云った限定廃盤音源CD、 USドゥームゴッド、LOSSとのスプリット音源。それと2曲入りのEP音源を来年あたりレコーディングする。それらは全部Doomentiaから出ます。ライブはドイツのオープンエアーフェスティバル、Pary Sanに来年出演します。夏あたりにヨーロッパの真ん中あたりをミニツアーするかも。

インタビューありがとうございました。最後に日本のHOODED MENACEのファンに一言!

インタビューありがとう。バンドの告知とかはFacebookのページをチェックしてください。いつか日本で(出来ればCOFFINSとANATOMIAと一緒に)ドゥームしたい!! Take Care!!

Digial Album purchase here : http://hoodedmenace.bandcamp.com/

HOODED MENACE Facebook page http://www.facebook.com/HoodedMenace
Relapse Records http://www.relapse.com/
Doomentia Records http://www.doomentia.com/